幼いころから、
今頃になると、祖父が山からとってくる蕨を、母が灰汁抜きして、ワサビ醤油で食べていました。
シャリッとした歯ごたえと粘りがとても好きでした。
だから、山菜そばなどに入っている蕨の水煮なるものは、ほとんど食べた事がなく、
食べても、柔らくて筋っぽくて、旨いと思った事がありません。

祖父の村の裏山がダムになり、蕨がほとんど取れなくなりました。
スーパーで買った蕨は、灰汁抜きしただけで水煮のように柔らかくなってしまい、
食べられたものではありませんでした。

今年、自宅近くに出来た産直ショップの蕨は、まさに祖父の蕨でした。
この硬さと粘り、懐かしい味です。


同じ店で、いろいろな山菜が売っていたので天麩羅にしました。
フキノトウやコゴミ・ギョウジャニンニクは知っていますが、
モモジガサは聞いた事もありませんでした。
他にシシトウとアスパラ・マイタケ。

量が多かったので他の調理法も試してみました。
フキノトウは酢味噌和えに。
モモジガサはおひたしにしましたが、セリのような風味です。
天麩羅にすると癖がなくなって食べやすくなりました。
ギョウジャニンニクは、塩・胡椒で炒めてみましたが、あっさりしたニラのような感じ。
天麩羅にするとパリパリした食感になります。