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狂言 狂言ござる乃座59th [雑記]

狂言を観に国立能楽堂へ行ってきました。

狂言を観るのは3回目ですが、国立能楽堂は初めてです。
東横線で渋谷へ

東横線で渋谷に通っていた事があるのですが、まだ東横線が渋谷までの時代。
その後田園都市線でも通った事があるのですが、駅が全く分からなくなっていました。

渋そばを探してウロウロ
「玉川口?JRです」とかいわれて
ウロウロ

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やっとあった
見つけてみれば、なんだここかと。
南口から246の向こう側に通っていたので、よく通っていたことろだった。

渋谷店のシステムは他とは違って、入口の店員さんから食券買って、
「かき揚げそばおふたつ!」という声も聞きながらテーブルについていると、
他の店員さんが配膳してくれます。
だれがどこに入ったかよくわかるな。

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イカゲソが入ったかき揚げそば

しぶそばは、今まで食べた立ち食いそばのなかでは一番うまいです。
目黒線に乗ると、武蔵小杉で降りて食べるくらい好きです。

渋谷から代々木、代々木から千駄ヶ谷へ

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国立能楽堂は、駅から歩いてすぐなのですが、
もう三月だからと上着なしのカーディガンで来てしまったので寒かった。

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座席は脇正面後方B席なんですが、入口にGRAND BOX SEATと書いてあって、
本当にここでいいのかと怯んでしまいました。

前回の横浜能楽堂も脇正面後方だったのですが、
脇正面は、狂言師の動きがよくわかって面白いですね。
後方に設置された座席は、
見所から隔絶された気分になりますが、気楽に見られます。


鏡男
訴訟で京都に来ていた男が、妻への土産に鏡を買って帰る。
男は鏡に映る姿を自分だと理解するが、妻は男が京都で懇意にしていた女を連れてきたと嫉妬する。

このところ「応仁の乱」や「観応の擾乱」を読んでいたので、
訴訟で京都にきていたという事に関心が向きました。
おそらく領地の問題だったのでしょう。

男が、代金を両替屋から受け取れというセリフがありました。
送金処理が機能していたのでしょうね。


文荷
主人の恋文を届ける使いを言いつけられた従者二人、
主人の妻に怒られるからと気が進まない。
手紙をテンビンに見立てた棒にぶら下げて運ぶうち、中を見てみたくなる。
手紙を読むうちに破いてしまう。

主人の手紙の相手が少年(しかも多分プロ)というおおらかな話
萬斎と深田博治の掛け合いが軽妙


靭猿
猿引の猿の毛皮を靭に張りたいからよこせという大名
猿もろとも射殺すと言われた猿引きが、
なくなく猿を手にかけようと杖を上げるとすると合図と思った猿が芸を始める。
感極まった猿引が一緒に殺してくれと泣きくずれるとそれを見ていた大名も哀れになり、
毛皮を諦めるどころか、猿と一緒に踊るうちに刀や着物まで与えてしまう。

猿の役は狂言師の初舞台の役で、
萬斎も演じているし、
野村裕基(萬斎長男)が演じた時はNHKのドキュメンタリーになっています。
今回は、万作の孫(萬斎の姪)の三藤なつ葉
大名の萬斎、猿引の万作、太郎冠者の裕基

猿の演技がかわいいのはもちろんなのですが、
太郎冠者の野村裕基は、
昨年八月にみた時には線が細い感じだったのに、
腰の入った立ち姿がすっかり様になっている。
声は高音の響きが強く感じる萬斎より良いのではないでしょうか。
大名は愛嬌のある萬斎にははまり役ですね。
万作の謡で、猿と一緒に踊り始めると一気に和やかな雰囲気になります。

猿引が自ら手にかける決心をしてから、
大名が諦めるまでの流れがとてもあっさりしているのが印象的でした。
これが歌舞伎なら、猿と出会ってから芸を教えて今日までの諸々を踊りそうです。



そんな事を考えていたら、実は歌舞伎にも猿靭という舞踊がありました。(知らなかった)
大和屋の家の芸とされていて、大名が女大名(初演は女中だった)となります。
最近では、
1995年に猿引・九代目三津五郎、女大名・八十助(十代目三津五郎)、小猿・巳之助の三代
2014年の十代目三津五郎の復帰公演で演じられていました。








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