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孤独 [Essay]

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咳をしても一人 尾崎放哉

鴉啼いてわたしも一人 種田山頭火


嫌なことがあると、僕は、パートナーの事などまるで居ないかのように、
自分の殻の中に閉じこもってしまうらしい。

そんなときの僕は、とても冷たく、まるで死んだ魚のような目をしているのだという。

高校のガールフレンドには、そんな事を言われた事がないので、
多分、大学で一人暮らしをしてからの癖なのかな。

練習が終わって、一人の部屋で、
僕は、そんな目をして、うずくまっていたのだろう。


今はギャラリーになっている、根津裏門坂にあるアパート。
風呂なし、トイレ・流し共同の六畳一間、二階の左側の部屋で、
僕は大学生活をすごした。

辛い事は覚えていない。
思い出すのは笑ってしまうような事ばかりなのに。
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